マンジャロとは?
痩せる注射と言われるマンジャロはGIP/GLP-1受容体作動薬と言われるもので、メディカルダイエットとして知られるGLP-1ダイエットの注射薬です。
腸管から分泌されるGLP-1やGIPというホルモンの働きを利用した製剤で、従来のダイエットのように我慢することなく痩せられる点が魅力です。
どうして痩せるの
マンジャロはGLP-1とGIPという2つのホルモンの作用を両方持つお薬です。
GLP-1とGIPは両方とも食事を取った後に腸から分泌されるホルモンですが、その作用は肥満にとても関係しています。
GLP-1(グルカゴン様ペプチド‐1)の働き
- 脳に満腹を知らせ食欲を抑制する
- 脂肪の分解をすすめる
- インスリン分泌促進とグルカゴン分泌抑制で血糖値を上げない
- 胃内容物排出をおさえ食事量を減らす(1)
この他に糖尿病治療薬として使用した場合ですが、心臓血管系の病気になる確率がさがったという報告もあり、心臓保護作用なども期待されています。(2)
GIP(グルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド)の働き
- 脳に働きかけ食欲を落とす
- GLP-1と協力して脂肪やグルコースの代謝をすすめる
- 骨形成(3)
効果の目安
マンジャロのダイエット効果は個人差がありますが、2500人以上を対象にした臨床試験では
マンジャロ5mg使用で72週で平均15%減(体重80kgの場合12kg減)
という結果が出ています。
肥満患者さんを対象としたマンジャロ5mgの体重減少に関する臨床試験より(6)
ダイエット注射がおすすめの人
向いてる人🙆
- BMIが22以上(一つの指標ですので処方できない場合もあります)
- 何度もダイエットにチャレンジしている
- 食欲コントロールが苦手でつい食べてしまう
注意が必要な人・適応がない人🙅
- BMIが22未満(一つの指標ですので処方できる場合もあります)
- 妊娠授乳中
- 糖尿病治療中
- 膵炎の既往、胆石がある
- 精神疾患がある
- 18歳未満
- 成分にアレルギーがある
ダイエット注射を始めるまで
マンジャロは医師の診察が必ず必要です。
購入を検討される場合は信頼できるクリニックでまずは相談しましょう。
2回目以降はオンライン診療で診察が可能なクリニックもたくさんありますので、忙しい方にはオンライン診療があるクリニックもおすすめです。
処方までの流れ あつた皮ふ科美容皮膚科クリニックの場合
カウンセリングでお悩みをお伺いします
注射の仕方や廃棄の方法など看護師が丁寧に説明した後、処方されます
ダイエット注射の使い方


ダイエット注射の副作用と対処法
胃もたれ、吐き気、便秘、下痢などの胃腸症状(10~30%程度)
よくある副作用ですが、1~2週間で症状は和らぎます。
最初は無理せず体調に合わせて食事量などを調整して様子をみましょう。
症状が強い場合は吐き気止めや整腸剤などで症状を和らげる事もできます。
倦怠感や気分の落ち込み(1~5%)
食欲が低下し食事量が減ることでこの様な症状が出ることがあります。
栄養バランスに気をつけて、食事量が少なくても十分な栄養が取れるように工夫するとよいでしょう。
低血糖(ほとんどが糖尿病治療中の方で、それ以外は非常に稀)
糖尿病治療をしている方は低血糖になりやすいので注意が必要ですので、必ず医師に申告しましょう。
あつた皮ふ科美容皮膚科クリニックでは糖尿病治療中の方には処方していません。
急性膵炎(0.1~0.3%未満)
稀な副作用ですが重症となる可能性があります。
膵炎の既往や胆石がある方はリスクがありますので医師に伝えましょう。
また、もし腹痛などの症状が出た場合は速やかに処方された医療機関に相談しましょう。
他のダイエット治療薬との違い
ダイエットの薬は様々なものがありますが、あつた皮ふ科美容皮膚科クリニックで処方できるリベルサスという飲み薬と比較してみましょう。
リベルサスとマンジャロの違い
リベルサス | マンジャロ | |
---|---|---|
投与方法 | 経口(飲み薬) | 皮下注射(週1回) |
主な作用 | GLP-1受容体作動薬 | GIP/GLP-1受容体作動薬 |
効果 | ++ | +++ |
服用頻度 | 毎日1回 | 週1回 |
副作用 | 吐き気、下痢、便秘、食欲低下など | 吐き気、下痢、便秘、食欲低下など (リベルサスと差異なし) |
特徴 | 経口GLP-1作動薬 | GIPとGLP-1の二重作用で体重減少効果が高い |
メリット | 飲み薬で手軽に始められる | 強力な体重減少効果、週1回で負担が少ない |
デメリット | 飲み忘れや食事のタイミングに注意が必要 | 注射への抵抗感 |
料金
自由診療なので、料金はクリニックによって異なります。
あつた皮ふ科美容皮膚科クリニックの場合
金額 | |
マンジャロ2.5mg(1週間分/1本) | 4,200円 |
マンジャロ5mg(1週間分/1本) | 7,700円 |
リベルサス3mg(10日分) | 3,300円 |
リベルサス7mg(10日分) | 7,400円 |
リベルサス14mg(10日分) | 11,000円 |
よくある質問Q&A
Q.マンジャロを始めて効果を感じられない場合はどうしたら良いですか?
A.マンジャロの効果は容量に比例します。
始めは少量処方(2.5mg)で始めることが多いですが、副作用が軽減した頃から5mgに増量すると効果が出やすくなります。
Q.リバウンドはしますか?
A.薬をやめて完全にもとの食生活に戻るとリバウンドをしてしまいます。
お薬で理想の体型になれたら、その後はどの程度の食事量や運動量で体型を維持できるのか、をご自分で把握しておくことをおすすめします。
Q.薬を長期間使用していると耐性ができると聞きましたが大丈夫でしょうか。
A.マンジャロやリベルサスといったGLP-1受容体作動薬は糖尿病患者さんにおいては長期に使用されていますが、耐性については今のところ明確な報告はありませんので心配はないと思われます。
体重が多いときほど容易に痩せやすく、体重が減ると減少率は下がります。このような状態を『耐性』と捉えている可能性があります。
Q.薬で痩せるというのは不健康ではないですか?
A.メディカルダイエットが不健康というイメージがあるのは、痩せすぎの場合にも薬を使用し続けてしまったり、副作用を理解せず使用したケースなどがあったためでしょう。
肥満はさまざまな疾患に繋がりますから、痩せにくい体質で肥満体型の方が理想体重になるための手助けとして正しく使用するのは健康面においてもメリットが大きいと考えます。
ただし、ダイエット自体が拒食症などの命に関わる精神疾患を発症させる点は無視できません。
これにおいては正しい知識と医療機関のサポートが重要です。
適応があるかどうか、副作用への対処法、薬を辞めるタイミングやリバウンド予防のためのアドバイスなど、不安な場合はすぐに相談できるクリニックを選ぶことが成功のカギです!
あつた皮ふ科美容皮膚科クリニックのご案内
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1.)Mechanisms of Action and Therapeutic Application of Glucagon–like Peptide–1.
2.)Glucagon-like peptide-1 receptor action in the vasculature.
3.)GIP and GLP-1, the two incretin hormones: Similarities and differences.
4.)Association of TCF7L2 allelic variations with gastric function, satiation, and GLP-1 levels.
5.)Tirzepatide versus Semaglutide Once Weekly in Patients with Type 2 Diabetes.
6.)Tirzepatide Once Weekly for the Treatment of Obesity.