顔の赤みに悩む方必見!美容皮膚科の最新赤ら顔レーザー・光治療ガイド

美容皮膚科
顔の赤みで悩む方へ

最近「顔の赤み」でクリニックを受診される方がとても増えています。

顔が赤いと色ムラに見えてしまい、第一印象に影響しますよね。
「顔全体がほんのりピンクっぽい」「頬だけが赤い」「斑点状に赤い」など、症状の出方はさまざま。

悩ましい赤ら顔について

今回は、美容皮膚科で行えるケアと治療を中心にご紹介します。

顔の赤みの主な原因

 毛細血管拡張症

他に症状がない顔の赤みは『毛細血管拡張症』が最も多いです。

体質や何らかのきっかけで、毛細血管と言われる細かい枝分かれの血管が普通より膨らんでいたり、皮膚のすぐ下まで伸びている状態。そのせいで赤く見えたりモヤモヤとした血管が透けて見えてしまいます。

炎症やその他の症状はないので、見た目だけの問題です。

酒さ・酒さ様皮膚炎

酒さ(しゅさ)顔の赤みや皮膚のブツブツとしたニキビ様のできものなどを主症状とした病気で、原因はわかっていませんが、一部はニキビダニの関与が指摘されています。

ほてり感やかゆみ、鼻がゴツゴツと大きくなる、といった症状が出ることもあります。

似たもので『酒さ様皮膚炎』というものがあります。

これはステロイド外用薬を長期的に使用し続けたことにより、薬剤の副作用により出る酒さと同じ様な症状が出た状態です。ステロイド外用薬を中止し、酒さに準じた治療を行います。

ニキビ跡による赤み(炎症後紅斑)

ニキビに限らず、何らかの強い炎症が起こった後、皮膚の表面に毛細血管が伸びてきてしまい、炎症が収まった後もそのまま定着してしまうことがあります。このような赤みを『炎症後紅斑(PIE: Post Inflammatory Erythema)』といいます。

特にニキビ跡では頬やフェイスラインでPIEが出ることが多く、悩ましい症状の一つです。

その他の原因(アトピー・膠原病など)

その他にも、アトピー性皮膚炎脂漏性皮膚炎などの炎症により出る赤みなど顔の赤みには様々な原因があります。

顔の赤みがきっかけで膠原病(全身性エリテマトーデスSLEや皮膚筋炎)などの病気が見つかることもあります。

顔の赤みでお悩みの場合は『重大な病気が隠れていないか』一度しっかり皮膚科で診てもらいましょう!

日常生活・ホームケアでできる対策

赤ら顔の中には、放置してはいけない疾患や、保険適応のあるお薬で治療が可能なものがたくさんあります。必ず、ご自身の判断でケアする前に医師に相談しましょう。

低刺激性化粧品

肌に直接つけるお化粧品の一部には皮膚に刺激になる成分が含まれることがあります。

顔の赤みがでやすい方は、少しの刺激が炎症を引き起こしたり、症状を悪化させる可能性があるためお化粧品には注意が必要です。

できるだけ低刺激性のものを選び、使用してみて刺激感を感じる場合はすぐに中止し医師に相談しましょう。

ドクターズコスメの低刺激ラインには、アレルギーや刺激を起こしやすい成分を省いた製剤やパッチテスト済の製品が医師監修のもと作られているものが多くありますのでおすすめです。

保湿・紫外線対策

保湿剤は皮膚バリアを作ってくれるため、肌を守るのに有効です。特に酒さやアトピー性皮膚炎では保湿は大変重要です。

また紫外線によって皮膚が炎症を起こすと、顔の赤みが悪化するため、日焼け止めをこまめに塗ったり、日傘をさすことは症状を悪化させないために重要です。

こすらない

肌をこすっていいことはありません

特に酒さ、やアトピー性皮膚炎をはじめとする炎症性疾患にはNG。赤みを悪化させます。洗顔時やひげ剃りのときは特に注意しましょう。

生活習慣の見直し

特に酒さの場合ですが『顔が赤くなるような環境を避ける』というのが治療の一つとして組み込まれます。

例えば『辛いものを食べない』『気温の急な変化を避ける』『お風呂は低めの温度にする』などです。

なかなか難しいものも多いのですが、ご自分でこんなとき赤くなるな、という状況がわかればそれを避けるのは望ましいです。

 メイクでのカバー方法

実際に顔の赤み、特にニキビ跡や毛細血管拡張症をホームケアで治すのは難しく、悪化を避ける程度にとどまります。

でもなんとかしたい!という場合はやはりメイクに頼るのがてっとり早いですね。

赤みを隠したい場合はグリーン系の下地を使用してカラーコントロールをしましょう。少量で赤みがカバーされ、自然な透明感がでますよ✨️

美容皮膚科での治療方法

ホームケアではなかなかコントロールされない顔の赤みに関しては、クリニックでの治療に頼ってみましょう。

こちらで記載の治療は赤みを主症状としたケースに関してです。炎症や自己免疫による疾患の場合は、まずはもととなる疾患の治療が必要です。医師に相談のうえ治療方針を決めましょう。

 レーザー治療

赤みの治療に用いるレーザーにはダイレーザーロングパルスYAGレーザーがあります。

  • ダイレーザー(Vbeam、VbeamⅡなど)は赤みの原因となるヘモグロビンに吸収されやすい595nmの波長により、赤みの原因を選択的に破壊するレーザーです。非常に強力で効果も高い治療です。(保険適応となるケースもあります)
  • ロングパルスYAGレーザーは1064nmの波長で、ダイレーザーよりも深層の血管(紫っぽく見える)に効果があります。

IPL|光治療

光治療(IPL)の多くはヘモグロビンが反応する波長を含む光を利用しています。

赤みに対してもしっかり反応させるためには細かい設定が必要になりますが、ダウンタイムが短く、くすみや肌のハリも同時に改善させ、トータルで美肌を叶える事ができる点がメリットです。

IPLの治療機器の中でも赤みをメインとした波長を選べる機器があります。クリニック選びの際に機械の種類もチェックするといいでしょう。

ニードルRF

ニードルRF(高周波)とは、微細な針の先端からRF(高周波)が出る仕組みになっている美容機器です。

代表的な機器はポテンツァやシルファームがあります。

非常に微細な針を真皮まで刺して、そこでRFを出すので真皮の血管に直接熱を加えダメージを与えることができます。

レーザーやIPL施術後にも残った微細な血管にもアプローチでき、美肌効果も期待できます。

外用薬(酒さの場合)

酒さの場合は、多くのケースで塗り薬や飲み薬を併用します。

特に塗り薬では現在保険適応がないため、自費治療として美容皮膚科で扱われるものがあります。

  • イベルメクチン1%クリーム

酒さでは顔の皮膚に存在する毛包虫(ニキビダニ)が増加している事がわかっています。これが酒さの一部の原因ではないか、と考えられています。イベルメクチンはこのニキビダニに対しての抗ダニ作用と、抗炎症作用があり、酒さに有効です。

他の2剤(アゼライン酸、メトロニダゾール)と比較して効果が高く、副作用も少ないという研究結果がでています。

  • アゼライン酸15~20%

抗炎症作用角化正常化作用があり、特にボツボツ(ニキビ様の皮疹)があるタイプに有効ですが、赤み単体にも効果があります。

長期使用しても安全で、美白効果も高いため肌に総合的にアプローチできるのがメリットです。

  • メトロニダゾール

保険適応があり、現在酒さの治療の第一選択薬です。

抗菌・ダニ作用抗炎症作用スキンバリアの改善などの効果があります。

美容皮膚科の赤ら顔治療まとめ表

レーザーなど

治療法 特徴・仕組み 効果・メリット 向いている赤み
ダイレーザー(Vbeamなど) 赤みの原因に反応し、選択的に破壊 効果が高く、赤ら顔治療の代表的レーザー 毛細血管拡張、酒さ、ニキビあと
ロングパルスYAGレーザー 深い血管に作用 紫っぽい赤み、深層の血管に効果的 深い赤み、紫っぽい色調
IPL(光治療) ヘモグロビンに反応する光を照射。 ダウンタイムが少なく、美肌効果も同時に得られる 赤み+くすみ・毛穴・ハリの改善を求める方
ニードルRF 微細な針から高周波を真皮に直接照射 微細血管にも有効。美肌効果も レーザー後に残る赤み、複合的な肌悩み

塗り薬(酒さ)

薬剤 主な作用 メリット
イベルメクチン 1%クリーム ・抗ダニ作用(ニキビダニを減らす)

・抗炎症作用

・アゼライン酸やメトロニダゾールより効果が高い

・副作用が少ない

アゼライン酸 15〜20% ・抗炎症作用

・角化正常化作用

・長期使用が安全

・美白効果もあり、肌全体にアプローチできる

メトロニダゾール ・抗菌/抗ダニ作用

・抗炎症作用

・スキンバリア改善

・保険適応あり

 

最後に:自分に合った対策を見つけよう

赤ら顔の場合、実はその症状の原因となる疾患が隠されていることもあります。まずは、赤ら顔が気になったら近くの皮膚科に相談しましょう。

その上で、自分でできる範囲でのスキンケアなどを試してみるといいですね!

また、なかなか改善しない場合は効果が高い美容医療の力を借りるのもおすすめですよ😉ご紹介した赤ら顔の治療はあつた皮ふ科美容皮膚科クリニックで行っています。

顔の赤みについてお悩みの方はぜひご相談ください。

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参考文献

1)資生堂.“【おすすめの化粧下地14選】選び方で肌印象が変わる!くすみ・赤み対策にベストな1本を♪”. Beauty Journey. 2025.06.27.https://www.shiseido.co.jp/sw/beautyinfo/DB008919/ , (2025.8.9)

2)Ebbelaar CCF, Venema AW, Van Dijk MR. Topical ivermectin in the treatment of papulopustular rosacea: a systematic review of evidence and clinical guideline recommendations. Dermatol Ther (Heidelb). 2018;8(3):379-387. doi:10.1007/s13555-018-0249-y

3)日本皮膚科学会尋常性痤瘡・酒皶治療ガイドライン作成委員会.尋常性痤瘡・酒皶治療ガイドライン 2023.日皮会誌.2023;133(7):1323-1383.

4)Siddiqui K, Gold LS, Gill J. The efficacy, safety, and tolerability of ivermectin compared with current topical treatments for the inflammatory lesions of rosacea: a network meta-analysis. SpringerPlus. 2016;5:1151. doi:10.1186/s40064-016-2819-8

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