前回のブログでは、「そもそもニキビって何だ?」という基本的な疑問にお答えしました!
さて、今回はさらに一歩踏み込んだ「実践編」です! 「ニキビを防ぐためにできることは?」「今日から始められるケアって?」という皆さまの疑問にお答えしていきます。
この記事を読めば、繰り返すニキビにお悩みの方が「今日からすぐに取り入れられるヒント」がきっと見つかるはず。一緒にニキビができにくい「肌の土台づくり」を始めましょう!😃
ニキビケアの常識・非常識
スキンケアの情報を選ぶとき「インフルエンサーが治った方法」をそのまま真似していませんか?
それ、実は間違っているかも・・誰かの成功例があなたに合うとは限りません。
だからこそ大切なのが、医学的根拠(エビデンス)です。エビデンスとは、「たまたま一人に効いた」という話ではなく、数十人〜100人以上の臨床試験を経て「多くの人に共通して効果がある」と証明されたデータのこと。
身近な口コミに惑わされず、「これって本当にエビデンスはあるの?」と一歩引いて確かめる習慣をつけましょう。
エビデンスに基づいたニキビケア:洗顔
1日2回の洗顔が基本
医師が治療の基準にしている『尋常性痤瘡・酒皶治療ガイドライン 2023』ではニキビ肌の方の洗顔回数は「朝・夕の1日2回」が推奨されています。
これには明確な研究データ(エビデンス)があります。洗顔回数によるお肌の変化を比べた実験では、以下のような結果が報告されています。
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1日1回の洗顔では、赤ニキビなどの炎症が増加した
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1日2回洗顔すると、黒ニキビや面皰(ニキビのもと)が減少した
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1日4回に増やしても、2回洗った場合と効果に大きな差はなかった
科学的なデータから見ても、お肌の土台を守りながらニキビを防ぐには、1日2回の洗顔が最も合理的で効果的だと言えます。
洗顔料の選び方
ついつい、ニキビを良くしようとゴシゴシ洗っていませんか?
洗顔後に肌が突っ張ったり、ヒリヒリしたりする場合は、洗いすぎの可能性や、そもそも洗顔料が強すぎるかもしれません。
洗顔で忘れてはならないのが、「洗顔だけでニキビを完全に治療することはできない」ということです。
洗顔はあくまでニキビ治療のサポートです。
外用薬などですでに乾燥や刺激を感じている肌には、「低刺激性」の製品を用いた洗顔で優しく洗うのがGOOD。
『肌を清潔に保つ』ことと『刺激から肌を守る』ことが洗顔の重要な役割です。
洗顔料はしっかり泡立てて、優しく洗った後は、すすぎ残しがないようにぬるま湯でしっかり泡を落としましょう。
エビデンスに基づいたニキビケア:保湿
「ニキビは皮脂が原因なんだから、保湿をすると悪化しそう…」と思っていませんか?
実は、正しい保湿はお肌のバリア機能を整えるニキビ治療のサポーターなんです!
皮膚科で処方されるニキビ治療薬(アダパレンやベピオなど)は、お肌を乾燥させ、カサカサやヒリヒリ感を伴うことがよくあります。この症状を和らげるために、日々の保湿ケアが大切。
実際、研究では「ニキビ治療中に、肌のうるおいを守る『セラミド』入りの保湿剤や洗顔料を使ったところ、お肌の状態が良くなった」ということがはっきりと示されています。
一方で、一部の患者さんには、保湿によってニキビの赤ちゃん(面皰)ができてしまったという報告もあります。これは、お肌に対して油分が多すぎたり、過剰に保湿してしまったことが原因と考えられます。
単にたくさん塗ればいいわけではなく、自分の肌の調子を見極めながら調整することが大切です。困ったら医師に相談しましょう!
エビデンスに基づいたニキビケア:紫外線・外部刺激対策
紫外線対策
「日焼け止めを塗るとニキビが治る」わけではありません。ですが同時に、適切な日焼け止めは、ニキビを悪化させることもないと分かっています。
では、なぜニキビ肌の方に紫外線対策が強く勧められるのでしょうか?
その一番の理由は、「ニキビ跡(シミ)」を防ぐためです。
赤く炎症を起こしたニキビは、治った後も赤みや茶色いシミのような「ニキビ跡」が残りやすくなります。ここに紫外線が当たると、シミがさらに濃く、消えにくい頑固なものになってしまうのです。日頃から紫外線対策をしっかりしておくことで、「ニキビ跡」を最小限に抑えることができます。
ニキビを悪化させる外部刺激
- マスクは摩擦や密閉などがニキビの悪化につながります。
- 帽子などの顎ひもは摩擦を引き起こし顎ニキビの悪化要因となります。
- 衣服、特にハイネックなどの顔に当たるようなデザインのものは刺激となります。
- 化粧品は一般の製品だと刺激成分も含まれていることが多く、ニキビを悪化させます。
これらの原因となるものはできる限り避けたり、摩擦の少ない形状のものを選び、清潔に保つためにこまめに取り換えるなどを心がけましょう。
またお化粧に関しては、しないのがベスト!!
ですが、必要な場合はノンコメドジェニックテスト済のものを選ぶと安心です。
エビデンスに基づいたニキビケア:食事・ストレス・睡眠
食事とニキビの関連
「チョコレートを食べるとニキビができる」とよく聞きますが、実は医学的に関係が明らかなのは『高GI(ジーアイ)食品』と呼ばれるものです。
高GI食品とは、食べたあとに血糖値を急激に上げてしまう食べ物のこと。
ではどんなものが高GI食品になるのか見てみましょう。
例)
| 高GI食品 | 中~低GI食品 |
|---|---|
| 白米 | 玄米・雑穀米・納豆ご飯 |
| 食パン | 全粒粉パン・ライ麦パン・クロワッサン |
| うどん | そば |
| ジャガイモ・トウモロコシ | トマトやキュウリなどの多くの野菜 |
| コーンフレーク | オートミール |
| ジャム | 果物(りんご・ベリー類・キウイなど) |
| ケーキ・クッキー | アイスクリーム・ポテトチップス |
| 甘い清涼飲料水 | 無糖のお茶 |
こうして見ると、普段のメニューを少し工夫するだけで変えられそうなものがたくさんありますよね!
実際、ある研究データでは、血糖値の上昇を抑える食事(低GI食)を10〜12週間続けたところ、ニキビの数が明らかに減ったという結果も出ています。

完全に甘いものや炭水化物を断つのは大変ですが、「白米だけではなく、納豆をプラスしてみる」「ジュースをお茶に変えてみる」といった小さな心掛けから始めてみましょう!
ストレスとニキビの関連
「ストレスでニキビが増える…」と感じたことありませんか?
実際にさまざまな研究で、ストレスとニキビの数は相関関係があることが分かっています。
ストレスを感じると分泌されるホルモンが、炎症を悪化させたり、お肌のバリア機能を低下させたりしてしまうことが原因ではないかと言われます。
ストレスを感じたときは、ゆっくり休息をとることがお肌にとって大切ですね💛
睡眠とニキビの関連
睡眠不足がニキビの経過に悪影響を及ぼすことは、複数の臨床研究によって明らかになっています。
ここで注目すべきは、睡眠不足とニキビが「相互に影響し合っている」という点です。
睡眠不足によってニキビが悪化する一方で、「ニキビが治らない」という心理的ストレスが睡眠の質を低下させ、さらなる寝不足を招くという悪循環が生じやすいのです。
そのため、十分な睡眠時間を確保して体を休めると同時に、適切なニキビ治療をしっかりと行い、早期にニキビを改善させることが大切です。
まとめ:治療をサポートし、悪化を防ぐセルフケア
正しいホームケアはニキビ治療をサポートしてくれるだけでなく、治療が終わったあとも綺麗な肌をキープするために大切です。
ネットの噂話や間違った情報に振り回されて、良かれと思って逆効果なケアをしてしまっている方も少なくありません。
大切なのは、確かなエビデンスに基づいたケアをコツコツ続けること。ぜひこのブログを参考にできることを1つずつ見直してみてくださいね。
お楽しみに~
参考文献
1)Choi JM, Lew VK, Kimball AB. A Single-Blinded, Randomized, Controlled Clinical Trial Evaluating the Effect of Face Washing on Acne Vulgaris. Dermatologic Surgery. 2006;32(11):1390-1395. doi:10.1111/j.1525-1470.2006.00276.x
2)Draelos Z, Baalbaki N, et al. Ceramide-Containing Adjunctive Skin Care for Skin Barrier Restoration During Acne Vulgaris Treatment. Journal of Drugs in Dermatology. 2023.
3)Shahab R, Rashed N. A Combination of a Dermocosmetic and a Tinted Sunscreen Reduces Acne Severity and Signs of Post-Inflammatory Hyperpigmentation in Subjects with Fitzpatrick Phototypes Ranging from IV to VI. Journal of Cosmetic Dermatology. 2024.
4)Smith RN, Mann N, et al. A Low-Glycemic-Load Diet Improves Symptoms in Acne Vulgaris Patients: A Randomized Controlled Trial. The American Journal of Clinical Nutrition. 2007.
5)Tan C, Soh KV, et al. The Brain-Skin Connection: A Narrative Review of Neuroendocrine and Immune Pathways. JAAD International. 2025.
6)Samaniego M, Alonso M, et al. Sleep Disturbances and Acne: A Comprehensive Review. Dermatology Practical & Conceptual. 2025.




